今回ご紹介するのは、ブルーマーブル英語教室代表、廣津留真理(ひろつる まり)さんの著書『成功する家庭教育:最強の教科書』です。

 

著者の廣津留(ひろつる)さんは、一人娘をハーバード大学に送ったほか、自身が経営する英語教室で多数の「英語ができる日本人」を輩出している優れた教育家です。

彼女の著書から、我が子を国際社会で通用する日本人に育てるための【秘訣】を探ってみたいと思います。

「いつも見ているよ」と「何があっても愛しているよ」

ドラマの台詞ではありません^^;

親が我が子に接するときの、【態度】のことです。

 

「いつも見ているよ」と「何があっても愛しているよ」。

廣津留さんは、子供に対していつもこの2つの態度を徹底してきたそうです。

英語で言うと、

  • フルアテンション(full attention)→最大限の注目
  • アンコンディショナル・ラブ(unconditional love)→無条件の愛

ですね。

それぞれの状態をもう少し詳しく見てみましょう。

フルアテンション=「いつも見ているよ」の状態

  • 子供が何をするときにも、親はニコニコと見守っている。
  • 常に関心をもって子供の行動を見る。
  • さりげなく準備はしてあげるけど、助けを求められるまでは手を出さない。
  • 間違いを正したりしない。
  • 話しかけられたら、必ず仕事の手を止めて反応する。
  • 話すとき、なるべく目を合わせる。
  • 子供と同じレベルで反応・共感する(たとえば、何かをやり遂げた時に本人が静かに喜んでいたら、親もそれに合わせて大げさにほめない)。

アンコンディショナル・ラブ=「何があっても愛しているよ」の状態

  • 失敗しても気にしない。
  • できなくても気にしない。
  • 子供が何かやろうとするときはいつも応援する。
  • 「もっとこうしたらいいのに」は言わない。
  • 急かさない。
  • 無理やり引っ張らない。
  • できてもできなくても子供を愛する態度は一貫して同じ。

 

見てもらえばわかる通り、これらの態度は「国際的な子供を育てる」時だけに必要な態度ではありません。

子供を育てるときの、全ての親御さんに共通して必要な態度です。

でもこのような態度こそが全ての教育のベースであり、国際社会に通用する子育てに必要不可欠な条件となってくるのです。

絵本を「自分で」読む習慣

続いて絵本の効果について。

「絵本の読み聞かせ」は、子供の言語能力の発達に非常に良い効果を発揮すると言われています。

多くの親御さんがすでに取り組んでいますし、実際の効果も報告されています。確かに絵本は良さそう。

 

しかし著者の廣津留さんは、さらに一歩進んだ絵本の使い方を提唱しています。

それは、絵本を「自分で」読ませること

 

「読み聞かせ」ではないんですね。

少しづつでもいいから、自分で読ませる。

最初は文字を指で追いながら、ゆっくり繰り返し読んであげる。

すると、そのうち子供は自分で読めるようになる。

 

・・・本当でしょうか?

にわかには信じられないかもしれません。

 

しかし、廣津留さんはこのように言います。

あなたの子供は「あなた」じゃないんだから、できないって決めつけないでください。

・・・ほんと、名言だと思いました。

 

子供が絵本を「自分で」読むなんて無理。・・・これって、実はぼくたち親が勝手に思い込んでいることなんですよね。

知らず知らずのうちに、大人は子供の能力を過小評価して、行動を制限してしまう。

もっとできるのに、成長の機会を奪ってしまう。

 

廣津留さんはさらにこう続けます。

あなたの子供の力を、もっと信じてあげてください。子供は、もっともっとできます。

大人の態度一つで、子供の成長度合いは決まります。

信じてあげれば、絵本だって自分で読めるようになるのです。

自分で読めば「読む」「話す」「聴く」の3技能が育つ

読み聞かせは、「聴く」だけですよね。

親が読んであげて、子供はその音を聴く。

ある程度は目で文字を追いかけますが、読めているわけではありません。

 

一方、子供が自分で読めば「読む」「話す」「聴く」の3技能を同時に行うことになります。

 

まず、文字が読めなければ音がわからないので、絵本を自分で読んでいるということは、文字が読めているのです。だから、「読む」技能が使われている。

そして、音を自分の口で発するので、「話す」技能も使われています。

さらに、自分が話した言葉を自分の耳で聞いているので、「聴く」技能も使っています。

 

このようなわけで、絵本を「自分で」読む習慣が、子供の言語能力をより一層成長させてくれるのです。

 

なお、「書く」能力は、早期に始めない方が良いそうです。理由は、小さな子供は筆圧が低いので、書こうと思うととても時間がかかるし労力も使うから。

文字は成長すれば自然と書けるようになるので、小さい内から多大な労力をかけて文字を書かせるよりは、その間に1個でも2個でも多く単語を読めるようになった方が良いとのことです。

絵本は英語で読むの?

廣津留さんは、英語でも日本語でも、お子さんにたくさん絵本を読ませたそうです。

英語教育と言っても、英語ばかり読ませるのではないところがポイント。

「日本語も英語もできるようになってほしい」というのが基本の考え方です。だから、同じ「言語能力」として、日本語も英語もともに高いレベルを目指すのが廣津留スタイル。

 

特に印象的だったのが、漢字をたくさん読ませたことです。廣津留さんいわく、ひらがなの方が特徴がなくて、子供は覚えにくい。

漢字は画数が多いけど特徴がはっきりしているので、むしろ覚えやすいのだとか。

廣津留さんのお子さんは、幼児のうちから「薔薇」とか「靴」とか読んでいたそうです。

 

子供はスポンジが水を吸い取るようにどんどん新しい知識を吸収していきます。漢字も、子供にとってはゲーム感覚で覚えていくようです。

大人がうまくリードして、楽しく覚えられたらいいですね。

手作り絵本というとっておきのアイテム

「絵本」に関して、最後にとっておきのアイテム、「手作り絵本」をご紹介します。

 

廣津留さんは多くの絵本を子供に読ませながらも、市販の絵本に物足りなさを感じていたそうです。

それは、漢字が少ないから。

なので、最初は市販の絵本に紙を貼り、ひらがな部分を漢字に直して、さらにめくれば読み方がわかるようにして使っていたそうです。

また、市販のものだと、ストーリーもいまいち子供に馴染みがないものが多い。登場する人物や街が、身近に感じられないんですね。

 

そこで、なんと廣津留さんは自分で絵本を作ってしまいました。

絵本と言ってもそこまで本格的なものではなくて、画用紙と色鉛筆があれば誰でも作れる簡単なものです。(作り方は上記の著書を参照。)

 

でも、効果は絶大。

手作り絵本の登場人物はお父さんやお母さん、お気に入りのぬいぐるみやお人形たちなので、子供はとても興味を示します。

しかも、漢字を好きなだけ使って読ませることができます。

 

この手作り絵本で、「自分で読む力」が飛躍的に高まるそうです。

英単語とオーバーラッピング

さて、ようやく最後に、英語教育らしい【秘訣】を一つご紹介します。

それは、「英単語の記憶」と「オーバーラッピング」を徹底的に行うこと。

 

まず「英単語の記憶」について。

廣津留さんによると、日本人の多くが英語を話せないのは、知っている英単語数が圧倒的に少ないからだそうです。

大学入試までに覚える数千語の英単語では全然足りない。

少なくとも1万語以上の英単語を、高校のうちに覚えるのが良いとのことです。

 

もっとも大事なのは英単語。これは超重要なポイントです。

 

次に「オーバーラッピング」。うーん、あまり聞いたことがないですよね。

ネイティブ英語の音声に合わせて、上から被せるように音読する勉強法です。

 

ネイティブ音声の直後に続けて読んでいく。意味を考えていたら間に合わないので、とにかく音だけに集中して読む。

テキストは見ていいんです。むしろ、しっかり目で追う。

この練習をすることで、文字と音がつながるようになります。

 

実は日本人の多くは、「文字で読む英語」と「音で聴く英語」がつながっていないのです。

読めば簡単にわかる文章でも、音で聴くと途端に意味がわからなくなる。

そして、日本人の多くは英語の発音が下手。読み方を間違って覚えていたり、ローマ字読みだったり、アクセントが違っていたり。

で、これだと話せないし聞き取れないんですね。

 

だから、オーバーラッピングを徹底的に行う。

そして、書いてある英語の文章をネイティブスピーカーがどう発音しているのか、どんどん頭に刷り込んでいく。体で覚える。

映画の字幕を使ってもいいですし、テキストに起こしてある著名人のスピーチを使うのもいいでしょう。

 

「英単語」と「オーバーラッピング」。この2つが、英語をマスターする鍵です。お子さんの英語教育にぜひお役立てください。

 

以上、廣津留真理(ひろつる まり)さんの著書『成功する家庭教育:最強の教科書』の紹介でした。