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KUMONロゴマーク

私が子どもの頃も「公文(くもん)式」という言葉はよく聞かれていて、小学校の時に友達が「くもん行ってくる」みたいに言っていたのを覚えています。

 

そして久しぶりに見ると「KUMON」の文字。

今はローマ字表記が一般的なんですね。

 

KUMONと言えば、ドリル学習を中心とした基礎学力定着のための学習方法、というイメージがありました。

しかし、その教育哲学はもっと深いようです。

 

日本公文教育研究会が発行する小冊子を見て、KUMONの教育の根底にある奥深い精神をはじめて知ることができました。

  • 日本公文教育研究会『生きる力:教育が未来を創る』(日本公文教育研究会,2004)

 

この小冊子をもとに、KUMONの教育哲学を見ていきたいと思います。

未来を創る教育

KUMONは子どもたちをどのように見ているのでしょうか。

子どもたちを見るKUMONの視線は、次のような言葉に表れています。

子どもたちは未来そのものです。

子どもたちへの教育は未来を創ることでもあります。

 

KUMONの先生お一人おひとりが、子どもたちと向き合いながら、その向こうに未来を見ているのでしょう。

子どもの可能性を信じて、未来を共に創っていくという思いがあるからこそできることだと思います。

KUMONが考える「生きる力」

子どもの教育を通して未来を創って行くというビジョン。

では、新しい時代を生きる子どもたちにはどんな力が必要になってくるのでしょうか。

言い換えれば、どんな力を、教育によって育ててあげれば良いのでしょうか。

 

KUMONはそれを、「生きる力」と表現します。

小冊子から少し引用しますね。

「生きる力」とは、夢や目標を持って、自分から意欲的に何かに挑戦し続け、いきいきと目を輝かせて生きていける力のことであり、そのためには、「高い基礎学力」と「自己肯定感」と「自ら学ぶ力」が欠かせないと考えています。

 

そして、近年の情報化社会の中で、「高い基礎学力」の必要性がますます大きくなっていると言います。

 

この「高い基礎学力」を養うのが、国語、数学、英語という3つの基礎教科であり、KUMONの教育もこの3教科を大切にしています。

数学はなぜ大事か

基礎教科のうち、国語と英語は、その必要性がわかりやすいと思います。

読解力、思考力、表現力など、言語の力は全ての学びにおいて重要な基礎です。

社会に出てからも一生を通じて必要とされる能力です。

また、国際化が進む中で、英語でのコミュニケーション能力はますます重要になって来るでしょう。

 

一方、数学はなぜ大切なんでしょうか。

私が勤務する学校でも、「なぜ数学や物理をやるの?」と聞かれることがよくあります。

数式が苦手な人には、高校数学はけっこうな難関です。

 

なぜ数学が大事か。

KUMONは、数学を1つの言語と考えているようです。

 

国語や英語は、言葉で表された情報を扱う科目です。

それに対し数学は、数字や数式で表された情報を扱います。

 

私たちが出会う様々な現象の中には、言葉で表現するよりも数字や数式で表現したほうがわかりやすいものがあります。

わかりやすいだけでなく、的確で、かつシンプルに表現することができます。

 

自然界の現象や経済などがそうですね。

 

例えば、「y = 2x」という数式。

この数式を見て、原点を通る右肩上がりの直線が思い浮かぶのではないでしょうか。

 

この数式と同じ内容を文章で表現しようと思ったら、けっこう大変です。

「yはxに比例していて、xが1増えるごとにyは2ずつ増える。」

「xが0の時はyもゼロになる。」

「この関係はxが無限小から無限大までずっと続いている。」

 

こんな風に文章で書かなければ、「y = 2x」という現象を正確に表現することはできません。

もし数学がなかったら、信じられないくらい文章表現が大変になりますよね。

 

そうです。

数学は、表現や思考においてとてもとても強力なツールなのです。

 

私たちはみんな、程度の差はありますが、数字や数式を言葉の1つとして使っているのです。

ですので、数学を学べば、読解力、思考力、表現力がもっと育つということです。

 

数学って、ありがたいですね。

まだあるKUMONの教育哲学

この小冊子には、KUMONのエッセンスがぎゅっと詰まっています。

残りはポイントだけ。

  • 一斉授業では「生きる力」が身につかない。個人別学習法こそが最も効果的である。
  • 子どもに対する教育の目的は、自立と自己実現に必要なことを身につけさせること。
  • 子どもの教育は地域全体で取り組むもの。地域の大人たちも意識が変わらなければならない。

 

KUMONの教育哲学を参考にして、私も子どもたちと未来を創る学校教育に取り組んでいきたいです。

参考文献

  • 日本公文教育研究会『生きる力:教育が未来を創る』(日本公文教育研究会,2004)

 

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