\たちまち増刷決定!/
意外にも、私たちの身のまわりには「地質学」があふれています。鉄やアスファルト、セメント、ガラスなどの建材は岩石から取り出されたものですし、文房具や食器、化粧品などの日用品のウラにも、地質学の話題がいっぱい。
本書は、理科とか科学とかいう言葉を聞いただけで「ああ、もうダメ。苦手」となってしまう人にこそ読んでもらいたい、そんな想いで書き上げました。わかりやすい解説と、豊富な写真や図で、読者のみなさんを面白くて奥深い地質学の世界へ招待します。
「はじめに」より
「地質学」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?
長い時間をかけて堆積した地層、ダイナミックに沈み込むプレート、大量絶滅をもたらすような火山噴火……。そんな壮大なイメージばかりが思い浮かぶかもしれません。
しかし、「地質学」は私たちの身のまわりにもあふれています。何気なく街を歩いていても、家の中で過ごしていても、学校で歴史の授業を受けていても、その背景にはたくさんの「地質学」が隠れているのです。
そして、地質学の扉をほんの少し開くだけで、普段見慣れているはずの世の中がまったく違って見えてくるのです。
地質学は、世の中を理解するためのひとつのツール。他の学問にもいえることですが、知っているのといないとでは、自ずと見える世界も変わってきます。
さて、本書で紹介している身のまわりの地質学とは、例えばこんな内容です。
- ガードレールや自動車など、街にあふれる大量の鉄はどこから来たの?
- アスファルトの起源は2億年前のプランクトン
- 砂と落ち葉を混ぜても土にならないのはなぜ?
- 真珠が虹色に輝くのは、極薄サイズの結晶が積み重なっているから
- 意外と多い、岩を食べる植物たち
- 化粧品には粘土鉱物が欠かせない
- お城の石垣に使われている石はどんな石?
- 黒々とした肥沃な畑は火山の恵み
- 石焼き芋は、なぜ石を使って焼くの?
- 珪藻土バスマットの「珪藻土」ってどんなもの?
- 「黄金の国ジパング」は今も健在だった
ざっと項目を眺めただけでも、何だか身近に感じませんか?
本書はタイトルの通り、身のまわりのあんなことこんなことを地質学的に考える一冊です。「地質学」というお堅いキーワードに、思わず本を閉じそうになった人も、ここまでの話で「意外と面白いかも」と思ってくれた人も、肩肘はらずに、ぜひリラックスして読んでみてください。
この本は、理科とか科学とかいう言葉を聞いただけで「ああ、もうダメ。苦手」となってしまう人にこそ読んでもらいたい、そんな想いで書き上げました。一通り読み終えた後には、いつの間にか地質学の目で世の中を見ている、新しい自分に気づくことでしょう。
それでは一緒に、面白くて奥深い地質学の扉を開いてみましょう。
サイエンスコミュニケーター/地質・鉱物写真家 渡邉克晃
ページ見本
著者プロフィール
渡邉 克晃(わたなべ かつあき)
サイエンスコミュニケーター。地質・鉱物写真家。1980年三重県生まれ。広島大学にて博士(理学)の学位を取得後、物質・材料研究機構(NIMS)、東京大学地球生命圏科学グループ、原子力規制庁技術基盤グループにて地質・鉱物学分野の研究に従事し、2020年よりフリーランス。著書に『美しすぎる地学事典』(秀和システム)、『もしも、地球からアレがなくなったら?』(文友舎)、『地学博士も驚いた!ヤバい「地球図鑑」』(青春出版社)、『ふしぎな鉱物図鑑』(ビジュアルだいわ文庫)がある。「富士フォトサロン新人賞2006」受賞。
Webサイト「地学博士のサイエンス教室 グラニット」
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本書の目次
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©︎2022 Katsuaki Watanabe