科学雑誌『子供の科学』の付録「KoKa手帳2022」にて、鉱物に関する特集記事を担当しました。
今年(2022年)は、鉱物学と結晶学の父と呼ばれているルネ=ジュスト・アウイの没後200年にあたります。そこで国際鉱物学連合が旗振り役となり、2022年を「世界鉱物年」と名づけて、世界各地で鉱物学にまつわる様々な一般向けイベントが開催されています。「KoKa手帳」の鉱物特集もその流れに乗ったもの。
手帳の表紙のカラフルな写真は、岩石薄片の顕微鏡写真です。「岩石薄片」とは、岩石のかけらを丈夫なスライドグラスに貼り付けて、厚さ約0.03mm(30マイクロメートル)まで薄く研磨したもののこと。ここまで薄いと光が透けて見え、さらに顕微鏡に取り付けた2枚の偏光板を調節することで、このようなカラフルな模様を観察することができます。写真の標本は、愛媛県四国中央市産のアクチノ閃石片岩という岩石です。
なお、私(渡邉)が担当した特集記事は以下の4ページになります。
前半は鉱物の基礎知識として、代表的な鉱物を写真付きで紹介したり、「鉱物とは?」というそもそもの定義について解説したり。
また、後半は「鉱物図鑑の見方」というテーマで、図鑑などに出てくる様々な鉱物データの意味を簡単に紹介しました。鉱物図鑑を読んだり、あるいは博物館で鉱物の展示を見たりするときの参考にしてもらえたら幸いです。
貴重な執筆の機会をくださいました誠文堂新光社『子供の科学』編集部の皆様、ありがとうございました。