玄武洞公園の青龍洞(兵庫県豊岡市)
玄武洞公園。兵庫県豊岡市(©︎Katsuaki Watanabe)

 

8月に長期の撮影旅行に行きました。

今回の行き先は山陰海岸ジオパークで、京都府、兵庫県、鳥取県にまたがる日本海側の地域です。

 

山地に海が侵入してできたリアス海岸がこの地域の特徴で、小島が点在する入り組んだ海岸地形がとても美しい景観を作り出していました。

鳥取県岩美町の鴨ヶ磯(かもがいそ)海岸
鴨ヶ磯(かもがいそ)海岸。鳥取県岩美町(©︎Katsuaki Watanabe)

 

兵庫県香美町(かみちょう)の但馬松島(たじままつしま)
但馬松島(たじままつしま)。兵庫県香美町(かみちょう)(©︎Katsuaki Watanabe)

 

都会ではなかなか味わえないゆったりとした時間を過ごしながら、自然豊かな山陰地方を巡ってきたわけですが、ただ写真を撮るだけではなく、その場でできる限りの調査もしてきました。

岩石の種類を調べたり、採取可能な場所ではサンプリングしたり、現地に立てられている解説ボードで地質の成り立ちを確認したり。

 

また、兵庫県豊岡市の玄武洞公園(冒頭の写真)に併設されている「玄武洞ミュージアム」や、京都府京丹後市の琴引浜(ことひきはま)の近くにある「琴引浜鳴き砂文化館」では、貴重な展示資料を見ながらその地域の地質や岩石について詳細に学ぶことができました。

 

山陰海岸と言えば、鳥取砂丘も有名ですね。

今回の撮影旅行で最も印象的だったのが、実は鳥取砂丘です。

夕暮れの鳥取砂丘
夕暮れの鳥取砂丘。鳥取県鳥取市(©︎Katsuaki Watanabe)

 

その雄大さにとても感動し、初日の撮影では、一通り撮影を終えた後に裸足で砂丘を歩き回りました。

高い丘を登ると、向こうは日本海。

夕方の風に吹かれながら、海を眺めて過ごす時間は最高のひとときです。

家族連れ、大学生のグループ、カップル、旅人風の人など、それぞれが思い思いに海を眺めて、ゆっくりと流れる静かな時間を楽しんでいるようでした。

 

あまりに良い場所だったので、翌日も夕方に撮影。

2日目の夕方には、写真のような見事な夕焼けが見られました。

 

あと、こういった自然地形のほかに、近くの旧鉱山にもいくつか足を運びました。

銅や錫(スズ)の生産で有名な兵庫県養父市(やぶし)の明延(あけのべ)鉱山、国産ウランの試掘が行われた岡山県鏡野町の人形峠(にんぎょうとうげ)鉱山など。

明延鉱山では実際に坑道に入って見学することができ、人形峠鉱山では、「人形峠アトムサイエンス館」の展示がとても勉強になりました。

 

調査の成果はこれから順次まとめて、当サイトおよび「フォトギャラリー地学舎」で詳しく報告したいと思います。