犬吠埼灯台(千葉県銚子市/2021年撮影)
犬吠埼灯台(千葉県銚子市/2021年撮影)©︎Katsuaki Watanabe

犬吠埼灯台周辺の地層は恐竜が繁栄していた白亜紀の時代のもので、約1億2000万年前という大昔に形成されました。犬吠埼で白亜紀の地層が見られるのは、隆起によって地下深くの古い岩盤が持ち上げられたからで、西側に広がる関東平野には新しい時代の地層が分布しています。(犬吠埼だけが太平洋に突出しているのは、古くて硬い岩盤であるために、侵食に耐えることができたからです。)

なお、犬吠埼の「埼」の字は、「草木の生えない荒地が突出している地形」を意味する字だそうです。日本の岬で、つちへんの「埼」の字が当てられることは珍しいのだとか。やまへんの「岬」や「崎」は、海に突き出た地形のうち、山になっているものを指すそうです。