Gazaisho_Daikoku-iwa
御在所ロープウェイから見た大黒岩。書籍・Webメディア用写真データはこちら

鈴鹿山脈の名峰、御在所岳の花崗岩

三重県及び岐阜県と、滋賀県との県境に位置する鈴鹿山脈。南北に伸びるその山脈の、北部と南部は石灰岩からなる比較的ゆるやかな山地ですが、中部には花崗岩からなるかなり険しい山地が広がっています。

そんな鈴鹿山脈を代表する山が、三重県三重郡菰野町と滋賀県東近江市の境にある御在所岳(ございしょだけ)で、標高は1,212メートル。三重県側の麓には湯の山温泉(ゆのやまおんせん)もあり、季節を問わず観光地として賑わっています。

冒頭の写真は、御在所ロープウェイから撮影した「大黒岩」と呼ばれる奇岩です。花崗岩からなる御在所岳のあちこちには、風化した花崗岩がつくる独特の地形が見られ、この大黒岩もその一つ。高さ5メートルほどの大きな花崗岩の転石が、風化と侵食から取り残される形で岩山の上にそびえています。

鈴鹿山脈が隆起してできたのは、今から200〜100万年前のこと。その頃から現在に至るまで、長い長い年月をかけて花崗岩が風化し、侵食され、少しずつこのような地形がつくられていきました。

なお、鈴鹿山脈の一帯は「鈴鹿国定公園」として国定公園に指定されており、自然公園法によって、岩石などの採取には届出が必要です。

急峻な山腹を上る御在所ロープウェイ

Gazaisho ropeway
御在所ロープウェイのシンボルである日本一高い鉄塔。書籍・Webメディア用写真データはこちら

鈴鹿山脈は断層によって隆起した山脈で、滋賀県側と三重県側では山の様子がかなり異なります。滋賀県側では比較的なだらかで、三重県側では急峻。

その急峻な三重県側の山腹に、標高差約780メートルを上る御在所ロープウェイが設置されています。このロープウェイ、全長2,161メートルで片道約15分の空中散歩が楽しめるのですが、あまりの高さに下を見るのが恐ろしいほど。私が乗った時はほぼ無風の穏やかな天気だったものの、風があって揺れていたら、もっと怖かったと思います。

そして、御在所ロープウェイのシンボルとも言えるのが、写真の白い鉄塔です。標高1004メートルに建てられた高さ61メートルのこの鉄塔(6号鉄塔)は、日本一の高さを誇るとのこと。数字以上に、実際に乗ってみるとものすごく高く感じました。

【おまけ】富士川サービスエリアから見た夕暮れの富士山

Mt. Fuji seen from Fujikawa SA
夕暮れ時の富士山。書籍・Webメディア用写真データはこちら

最後におまけの写真です。今回、キャンピングカーを借りて東京から三重まで行き、帰りに東名高速道路の富士川サービスエリア(EXPASA富士川)に寄りました。ここは富士山がよく見えるサービスエリアで、ちょうど天気も良く、夕暮れのきれいな富士山をみることができました。東京方面(上り)の東名高速を使う際には、ぜひ立ち寄って富士山の絶景をお楽しみください。