シェアしたがる心理

『シェアしたがる心理』天野彬(2017,宣伝会議)
Amazon | 楽天ブックス

『シェアしたがる心理』天野彬(2017,宣伝会議)

電通メディアイノベーションラボの研究員による、SNSマーケティングの本。

ビジュアルコンテンツでコミュニケーションをとる若い世代(10代)の心理を丁寧に読み解き、実際に大きな成功を収めたマーケティング事例を詳しく紹介しています。

ポカリスエットの「ポカ写」キャンペーンや、メガネブランドのWarby Parkerなど。

基本的にはユーザーにSNS映えする写真を投稿してもらうことでキャンペーンを張る方法ですが、様々な工夫があります。

模範を作る仕掛け人としてインフルエンサーを用いたり、シェアした時にユーザーのタイムラインを邪魔しないようなキャンペーン内容にしたり、企画側からの承認やコメントを徹底的に行ったり。

企画者は、関連するハッシュタグでエゴサーチをして、シェアされた投稿を積極的に見つけ出してコメントするそうです。これがまた、次なるシェアのモチベーションに繋がる。

すでに3年前の本ですが、SNS時代のマーケティングを深く掘り下げたとても貴重な一冊でした。

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』B・ハリガン、D・M・スコット(2011,日経BP社)
Amazon | 楽天ブックス

『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』B・ハリガン、D・M・スコット(2011,日経BP社)

1960年代に生まれたアメリカ西海岸発のミュージック・バンド、GRATEFUL DEAD。ビートルズと同時代に活躍し、今なおアメリカで多くのファンを持つ伝説的なバンドです。

そしてこのバンド、今から半世紀以上も前に、革新的なビジネスモデルを作り上げて大成功したのだそうです。

例えば、ライブの録音・再配布の奨励。

アーティストなのに著作権をゆるゆるにするという、かなり非常識なやり方だったわけですが、そのお陰で口コミが広がり、ファンが拡大していき、巨大なサブカルチャーを作るまでに至りました。

音楽への情熱、ファンへの敬意、包容力のあるゆるい雰囲気。彼らのファンは、ライブやファン同士のコミュニティに自分の居場所を見つけ、くつろいだり騒いだり、思い思いの過ごし方でライブを楽しみました。

居心地、良かったんでしょうね。

なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。

『なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』家入一真(Discover,2017)
Amazon | 楽天ブックス

『なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』家入一真(Discover,2017)

著者の家入さんは、クラウドファンディングのCAMPFIREや、ECサイト作成ツールのBASEを作った人。

この本には、ぼく自身が漠然と思い描いていた理想的な生き方がちゃんと言葉になっていて、とてもテンションが上がりました。

家入さんが目指すのは、全ての人に居場所があり、人と人とのつながりがあり、助け合いながら生きる社会。そのために、CAMPFIREで「なめらかなお金の流れ」を作る。何も持っていなくても、必要な時に必要なだけお金が流れてくるような、そんな社会の仕組み。

ある町の青年は、「何もしたくない日があれば、ビール片手に一日中海を眺めて過ごす」のだそうです。

下手をしたら社会不適合者と言われそうですが、ぼくにはとても人間らしい生き方に思えました。彼は、「今日」という自分の時間の使い方を、自分の意思で選択していたからです。

体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200

『体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200』福光佳奈子
Amazon | 楽天ブックス

『体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200』福光佳奈子(秀和システム,2020)

野菜ソムリエ、福光さんの著書。私はお酒を飲まないのですが、料理酒にめちゃめちゃ使えることがわかり購入しました。

煮込み料理にスパイスを入れても、なかなか味がしみないというか、煮出すまでに相当な時間がかかります。ですが、アルコールに漬けると短時間で抽出可能。スパイス酒にしてから調味料にすることで、しっかり味が出るらしいのです。

まずは八角酒で本格中華を、と計画中。中華料理はスパイス命ですよね(たぶん)。

八角酒の作り方(『体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200』福光佳奈子)

あと、チャイに入れるカルダモンやクローブも、スパイス酒にしてから使うと風味抜群だとか。これも挑戦したい。

とにかくすごいこの本。200種類って、およそ考えられる料理酒のレベルを超えていて、意味のわからないのもたくさんあります。

白キクラゲ酒、バニラビーンズ酒、かつおぶし酒、カルメ焼き酒、つくし酒、ココア酒、コーヒー酒、ゴーヤー酒、などなど。

数を極めると、質も上がるのですね。「200種類」という企画が、本当に秀逸だと思いました。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』田端信太郎(宣伝会議,2014)
Amazon | 楽天ブックス

『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』田端信太郎(宣伝会議,2014)

「VOGUE」「GQ JAPAN」「WIRED」など著名なWEBマガジンの運営に携わってきた著者が、個人型メディアの可能性について述べた本。

個人のブログをメディアとして捉えたときに、個人の責任で信頼できる情報を提供していくことがいかに大切か、本書を読むとよくわかります。

大手メディアは「有限責任」なのに対し、個人ブログは全て本人の責任。でも、だからこそ適当なことが書けないから、結局は信頼できるメディアになり得る、ということです。

上手く使えば、メディアには新しい価値を生み出す力がある。怪しげだったヨガをオシャレに変えたのは、「yogini」という雑誌だそうです。