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「え? これ自然にできたの?」
思わずそう言いたくなるほどきれいな六角形。
かたい岩石がこんな形になるなんて、人が造ったんじゃないかと疑ってしまいますね。
でもこれ、自然にできたものなんです。
上の写真はイギリス・北アイルランドの海岸にある「巨人の石道(ジャイアンツ・コーズウェイ)」。
約4万本もの岩の柱が立ち並ぶその姿はまるで彫刻のように美しく、世界遺産にも登録されています。
さてさて。
この4万本の岩の柱、どうやってできたか想像できますか?
この辺りの岩石は、火山から流れ出た溶岩(ようがん)が固まってできたものです。
アツアツ、ドロドロの溶岩も、冷えると固まりますよね。
溶岩って、冷えて固まる時にたくさんの割れ目ができるんです。
しかも、その割れ目はきれいな六角形。
六角形の柱が並んでいる上側が、もともとの溶岩の表面にあたります。
いやー、それにしても。
この六角形はさすがにきれいすぎですよね。
自然にできた割れ目がこんなにビシッとした六角形になるなんて、やっぱり不思議。
自然の力は驚きです!
お出かけ情報
日本で六角形の柱が見たいなら、こちらのお出かけスポットがおすすめです。
実験してみよう
おうちで簡単にできる実験です。
【片栗粉でつくる六角形の岩の柱】
① 片栗粉200g、水100g、エタノール100gを料理用のボールに入れて混ぜます。100%のエタノールは薬局に売っているので、お父さんお母さんに買ってもらいましょう。
② ボールの上側から白熱電球を近づけ、温めます。白熱電球というのは、黄色っぽい光が出る電球で、つけると熱くなるタイプのものです。
③ 10時間くらい電球をつけっぱなしにしておくと、片栗粉が完全に乾いて、表面に割れ目ができていると思います。ボールから出して、バリッと割ってみてください。きれいな岩の柱のでき上がり!
コラム:柱状節理とは?
岩石がわれてできた六角形の柱のことを、むつかしい言葉で「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」と呼んでいます。
「節理(せつり)」っていうのは割れ目のこと。
つまり、柱の形をした割れ目のことを「柱状節理」と呼んでいるわけですね。
六角形が一番多いですが、中には四角形、五角形、七角形、八角形に近いものもあります。
もっと知りたい人のためのオススメ本
渡邉克晃『美しすぎる地学事典』(秀和システム,2020)