©︎Katsuaki Watanabe (CC BY 4.0)
石で作られた打楽器を石琴(せっきん)と言います。
またはリソフォンとも。
一般には、香川県産の讃岐岩(サヌカイト)で作った石琴がよく知られていて、世界的にも有名です。
サヌカイトの石琴は金属に近い非常に澄んだ音がするので、それを目指そうと思うとかなりハードルが高い。
でも、普通の石でも楽器っぽいものは作れます。
今回は海岸で拾ってきた長細い石を使って、簡単な石琴を自作しました。
実際に拾った石を叩いてみると、石によってけっこう音が違います。
金属のような高い音、木のような奥行きのある音、ただ単に「ガチッ」と鈍く鳴るだけの音など、本当に多彩。
海や川で石を拾うのが楽しくなります。
それでは、順番に作り方を見ていきましょう。
▼▼▼動画はこちら▼▼▼
① 海岸で長細い石を集める
今回集めた長細い石たち。これが石琴のメインの材料になります。神奈川県鎌倉市の海岸で集めました。
② 石をつるす台を作る
用意するもの
- 木の板 2枚
- 長細い木の板 1枚
- くぎ 20本くらい
- かなづち

手順
石をつるすためのくぎを、最初に上側の板に打ち込んでおきます。今回は等間隔に7本打ちました。それから「コ」の字型に木の板を組み、くぎをしっかりと打ち込んで固定します。
③ 集めた石にたこ糸を結び付ける
用意するもの
- 長細い石
- たこ糸
- はさみ
- 接着剤(瞬間接着剤がおすすめ)
たくさんの石を海岸で拾ってきましたので、最初に音を聞きながら石の選別を行いました。「ガチッ」とか「ゴン」のような鈍い音ではなく、「キーン」とか「カーン」という響く音が理想です。たまに金属的な、良い響きの石があります。
手順
適当な長さに切ったたこ糸を、石の端に巻いていきます。1つの石に2本のたこ糸を結ぶのですが、1本目は、結び目が平たい面の上に来るように結びます。次に2本目を、結び目が最初の糸の結び目の反対側に来るように結びます。最後に、2本のたこ糸を石の上端で結びます。右下の丸い石は楽器を叩くためのものです。
石に巻いた糸を固定するために、糸の上から接着剤を塗ります。今回は2液混合型の接着剤(岩石用の強力なもの)を使いましたが、瞬間接着剤(アロンアルファなど)が使いやすくてお勧めです。接着剤を塗ったら、半日ほどアルミホイルの上で乾かします(瞬間接着剤の場合は待ち時間なし)。
④ 最後に、石を台につるす
適当な長さに合わせて糸を結び、石を台につるします。このままだと石がフラフラするので、支えとなる糸を水平に張ります。画びょうを使うと便利。
石琴(リソフォン)の完成です。
▼▼▼音色は動画でご確認ください▼▼▼