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犬吠埼(千葉県銚子市)の南側の海岸には、太平洋の激しい波によって削られた海食崖が、長さ約10kmに渡って観察されます。「屏風ヶ浦」と名付けられたこの海食崖は、約300万年前〜30万年前に堆積した「犬吠層群」と呼ばれる地層からなり、おもに粒子の細かい灰白色のシルト岩で構成されています。(そのほか、下部には粒子の粗い砂岩もありますし、犬吠層群を覆う崖の最上部には、オレンジ色〜褐色の関東ローム層も見られます。)
整然と重なる地層は北西に向かって緩やかに傾斜しており、関東平野の中部や東京のあたりでは、深さ1000〜2000mにも達しています。
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