当サイト管理人の渡邉が実際に経験した、自然治癒による歯の治療マニュアルです。
歯科医師・小峰一雄先生の著書の内容に基づいています。
痛みがあると思いますので、手短に要点のみご案内しますね。
すぐに実行してみてください。
1.まず痛み止めを飲んでください
痛いと何もできませんので、まずは痛み止めの薬で痛みを和らげてください。
薬局に行けばロキソニンやバファリンなどの鎮痛剤が購入できます。
薬局に行くのもつらければ、下記からインターネットでも購入できます。
2.砂糖が入っているものを一切食べないでください
チョコレート、アイス、和菓子、甘いソースの料理など、とにかく砂糖の入っているものは徹底して食べないようにしてください。
焼肉のたれもNGです。
砂糖が入っているかどうか分からなくても、甘いと感じるもの、あるいは「歯にしみる」と感じるものは食べない方が良いです。
はちみつもNG。
果物は、適量ならいいですが、100%の果実ジュースはNGです。
砂糖(甘いもの)を食べないことが最も重要です。
砂糖を食べないようにすれば口内pHが徐々に上がり、歯の内部を通る体液循環も正常になり、自然治癒が始まります。
3.野菜中心の食事に変えてください
野菜中心の食事にすることで口内の酸性化が抑えられ、口内pHが徐々に上がり、自然治癒が始まります。
肉類や炭水化物がまったくダメと言うわけではありません。
むしろ肉類などもバランスよく食べてください。
ただし、割合として野菜を多めにすることが大切です。
4.できるだけストレスを受けないように工夫してください
精神的なストレスは歯の内部を通る体液循環の乱れにつながり、虫歯が悪化します。
リフレッシュして心の状態を変えたり、環境を変えたりして、精神的なストレスをなるべく受けないように工夫してください。
体液循環が正常になれば自然治癒が始まります。
5.患部をごしごし磨かないでください
「これ以上虫歯が悪化しないように」と、痛みがあるのに一生懸命歯みがきをしてしまう人がいますが、これはNGです。
ごしごし磨けば、虫歯によってもろくなっている患部が余計に削れていきます。
そして、上記2~4によって自然治癒(患部の再石灰化)が始まっているのに、ごしごし磨くと再石灰化が妨げられます。
やさしく歯みがきをしてください。
決して「歯みがきをしなくていい」という意味ではありません。
6.がまんできそうなら1か月くらい様子をみてください
上記1~5を実行しながら、がまんできそうであれば1か月くらい様子をみてください。
患部の再石灰化はゆっくりと進むので、すぐに痛みがなくなることはありませんが、おおむね1~2週間を過ぎたあたりから痛みが和らぐのを感じられると思います。
ただし、痛みが和らぐまでの期間には個人差もありますし、患部の深さによっても異なります。
7.がまんできなければドックベスト治療の歯医者さんへ
どうしてもがまんできなければ、削らない治療を心がけている歯医者さんで診てもらってください。
インターネットでお近くの歯医者さんのホームページを調べ、「ドックベスト治療」を行っているかどうかを確認するのが良いです。
「ドックベスト治療」とは、患部に特殊なペーストを塗布し、殺菌、患部の保護、再石灰化の促進などを行うものです。
削らないことはもちろん、歯科ドリルを使わないので、ドリルの届かない狭い患部にも治療を施せます。
あと、歯医者さんに行けば、市販のものよりも強力な痛み止めを処方してもらえるはずです。
ただし、歯医者さんに行けばほぼ間違いなく、「削るか」「抜くか」と聞かれると思います。
現在のところ、まったく削らずに治療するという歯医者さんはほとんどありません。
ドックベスト治療を導入している歯医者さんの多くが、ドックベスト治療を利用しつつも、虫歯が深い場合には削ったり抜いたりしているのが現状です。
ですので、「削るか」「抜くか」と聞かれたら、「とりあえず様子を見ます」などと答えて、自分の歯を守ることも大切です。
最後に
以上が応急処置の方法です。
痛みの原因が単純に虫歯であれば、この方法で必ず改善が見られるはずです。
様態が落ち着いてきたら、冒頭でご紹介した歯科医師・小峰一雄先生の著書などでさらに詳しいケア方法を学んでください。
ひとつ注意点ですが、歯の痛みの原因は虫歯だけではありません。
代表的なものに歯周病がありますが、歯周病であれば上記の方法で同じく改善が見られるでしょう。
しかし、ごくまれにですが、口腔がんなどの重大な病気が原因で歯が痛い場合もあります。
虫歯かどうかわからない場合は、一度歯医者さんで診察を受けてみて、虫歯であることを確認することをお勧めします。
参考文献
小峰一雄『名医は虫歯を削らない:虫歯も歯周病も「自然治癒力」で治す方法』(竹書房,2016年)