片栗粉でつくる柱状節理
©︎Katsuaki Watanabe (CC BY 4.0)

 

玄武岩や安山岩にできる柱状の割れ目を「柱状節理」と言い、世界中のいろんな場所で見ることができます。

今回ご紹介するのは、柱状節理と似たような割れ目を、片栗粉でつくる実験です。

柱状節理は冷えたマグマが収縮することでできるのに対し、片栗粉の割れ目は、水分やアルコール分が蒸発することでできます。

ですので、メカニズムは異なるということだけご注意ください。

アイルランドの柱状節理(Photo: DESI MAXWELL from Pixabay)

 

▼▼▼動画でも紹介しています▼▼▼

用意するもの

  • 片栗粉 100g
  • 水 50g(50mL)
  • 無水エタノール 50g → https://amzn.to/3kArATy
  • 小さめのボウル(または底が平らな容器)
  • 深めの容器(かき混ぜるためのもの)
  • スプーン
  • アルミホイル
  • 計量カップ
  • はかり(デジタル式のものがオススメ)→ https://amzn.to/2PhP9F2
  • 白熱電球(蛍光灯タイプやLEDは熱が出ないので不可)→ https://amzn.to/37REY0o
  • クリップ式の電球ソケット→ https://amzn.to/3qYp384

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実験方法

① 片栗粉を100g、はかりを見ながら容器に入れます。

片栗粉を100g、はかりを見ながら容器に入れます。

 

② 計量カップで水を50mL(=50g)入れます。

計量カップで水を50mL(=50g)入れます。

 

③ 無水エタノールも50gはかり、先ほどの容器に加えます。

無水エタノールも50gはかり、先ほどの容器に加えます。

 

④ ちょっと硬いですが、よく混ぜて液体状にします。

ちょっと硬いですが、よく混ぜて液体状にします。

 

⑤ 別の容器にアルミホイルを敷き、混ぜた液体を流し込んだら、白熱電球をセットします。

別の容器にアルミホイルを敷き、混ぜた液体を流し込んだら、白熱電球をセットします。

 

⑥ 白熱電球を真上から照らし、6〜8時間放置します。

白熱電球を真上から照らし、6〜8時間放置します。

 

⑦ こちらは8時間後の様子。表面にしっかりとひび割れができたら、完成です。

表面にしっかりとひび割れができたら、完成です。

でき上がりの様子

今回作った柱状節理の様子を、写真でご紹介します。

片栗粉でつくる柱状節理(写真1)
表面にできたひび割れの様子。

 

片栗粉でつくる柱状節理(写真2)
容器から取り出して、底を持ち上げたところ。割れ目が下まで伸びて、柱ができています。

 

片栗粉でつくる柱状節理(写真3)
割れ目のクローズアップ。マグマにできる柱状節理は六角形になることが多いですが、片栗粉の実験ではいびつな形になっています。

 

片栗粉でつくる柱状節理(写真4)
柱を正面から見たところ。アルミホイルを敷いた容器の底まで、しっかりと割れ目が伸びています。

補足

今回作った片栗粉の柱状節理を見ると、割れ目がきれいな六角形になっていません。

ですが、下記参考文献に挙げたMüller(1998)によると、片栗粉で作ってもきれいな六角形、あるいは多角形の柱状節理ができていました。

参考までに、そちらの写真も載せておきます。

Gerhard Müller (1998) Experimental simulation of basalt columns.

参考文献

Gerhard Müller (1998) Experimental simulation of basalt columns. Journal of Volcanology and Geothermal Research 86, 93–96.